争 点 |
自動車運転者が故障自動車を連結牽引して運転する場合の注意義務 |
判 旨 |
自動車運転者が、エンジン、配電機、警音機等の故障により自力で運転することの不可能となった貨物自動車を、ワイヤロープ等によつて連結牽引して運転する場合においては、通常の自動車運転者としての注意義務を有するの外、進行方向の転換、速力の加減、通行中の人馬等とのすれ違いや追越等については、特に事前において、牽引される自動車の運転者等と、危険な場合に備え、予め運転上如何なる事態にも対処し得るように、詳細な打合せをして置き、運転中においても、常に密接な連絡を保ち、牽引車の車体上に看視者を置いて、被牽引車との連絡や通行人馬の看視並びにこれ等の者に対し注意を与える途を講ずるとか、牽引車や牽引ロープ等に標識を附して、通行人馬に警戒させる等の措置を講じ、殊に薄暮時および夜間においては、その時の状況に応じ、被牽引車の前照燈を点燈して被牽引車の存在することの発見を容易ならしめる措置を講じ、更に通行道路が狭隘であるすれ違いの人馬等のある場合には、極力減速して、何時にても急停車し危害の発生を未然に防止し得るよう臨機応変の措置を講ずべき義務がある。 |
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